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修理に関する取引条件

 修理は、お客様の思い修理技術者の考え方が一致しないと、なかなか満足のいく修理ができないものです。特に、お客様と対面してお話を伺えない通販の場合は、少しの行き違いで、トラブルの原因となることが、考えられます。
 修理機器の中には、骨董的な価値の高いもの、思い出深いものなどがあり、できるだけ原型を留めるように修理を行いますが、火災や感電など安全上の問題ご予算の中で機能を維持するために、止むを得ず原型を変えたり代替部品と交換しなければならないこともあり、出来上がりが100%ご満足いただけるとは限りません
 そのためにも、お手数とは存じますが、お客様の考え方をできる限りお聞かせいただけますと、修理する者は助かります。
 また修理品のほとんどが、メーカーの保守パーツは既になく、手持ちで間に合えば良いのですが、オリジナル・パーツや代替パーツを探し出すだけでも至難の業です。ようやく入手しても「使えなかった」などと言うことは、日常的に有ります。入手したパーツを再加工などという事も行っています。予測できない事態も多く、納期のお約束が難しいことも事実です。
 修理ポリシーとして「まづ安全を最優先する」「一定期間は機能や性能を維持する」「できる限りご予算と納期に最善を尽くすが、無理なときはご相談する」ことを前提にして修理を行うことを、あらかじめご理解、ご納得いただきますよう、宜しくお願い申し上げます。
  1. 修理の流れ
  2. 修理の重点
  3. 修理金額の目安
  4. その他費用の目安
  5. 品質保証について
  6. 賠償責任について
修理の流れ
修理の流れ 修理する機器によって、工程も変わりますが、一般的な修理の流れを以下にまとめました。何といっても、マメにコミュニケーションを図っていただくことが、修理成功の秘訣です。当店では「黙って俺に任せておけ!」などと無責任なことは申し上げません。

1.修理受付製造者、機種番号、修理範囲、症状、不具合状況、予算、保証範囲を修理受付フォームに記載いただいて、送信してください。
2.概算見積修理受付票の内容に基づいて、修理箇所、修理内容、所要部材を想定して、概算金額を算出します。また先着の修理待ちのお客様の状況もお知らせいたします。ご連絡はすべてメールで行いますので、文字制限のあるメールは使えません。
3.現品送付梱包送料はお客様がご負担いただきます。必ず梱包前に外観の汚損状態部品の欠品などをご確認ください。
輸送中の事故による破損、紛失などが発生した場合、補償については発送した業者とお客様の間で解決ください。
4.着荷連絡お送りいただいた修理品が到着した旨をメールでご連絡します。
5.汚損記録梱包開封と同時に修理品の汚損、破損状況を記録して、お客様から伺っていた部位以外の汚損、破損などについてはメールにてご報告します。
6.現品調査概算見積で修理範囲を確定いただいた範囲で、故障箇所、汚損修理箇所などの状況を調査、測定します。
7.正式見積現品調査に基づいて、修理に必要な金額と納期をメールでご連絡します。その際、原型、性能、機能の維持と優先順位について、詳細にお伺いしますので、お手数でもご納得の上でご注文ください。
8.現品返送正式見積で修理金額がご予算をオーバーした場合は修理の中止が可能です。その場合、汚損記録、現品調査、測定に要した作業費をご負担いただきます。金額は1時間当たり2500円を申し受けます。着金確認後に送料着払いでご返送させていただきます。
9.着手了承正式見積の内容をご検討いただき、修理範囲、金額、納期を納得いただいた時点でお客様から修理着手の指示をいただきます。
10.代金振込修理の準備が整った時点で、修理費用をご送金いただきます。この時点で必要な部材の手配を行います。
11.修理着手代金の着金を確認して、修理を開始します。
12.変更見積修理途中で、現品調査では発見できなかった部品の劣化や破損などを発見した場合は、修理箇所の変更について金額と変更納期をメールでお知らせします。
13.変更了承変更見積に対するご回答をメールでいただきます。ご了承が遅れると納期も遅れます。
14.変更着手ご了承を確認してから、変更箇所の修理に着手します。
15.修理完了すべての修理が完了しから、修理完了の報告を行います。
16.実動試験お客様の使用方法、修理品の耐久性などによって異なりますが、ラジオの場合は、通常36時間連続通電して、異状発生の有無を確認します。ここで何らかの異状が見られた場合には、その旨を連絡して再修理、または変更見積に戻ります。外装修理もこの段階で検査して記録します。
17.完了報告実動試験の結果、動作状況を報告します。その際、オリジナル・パーツを大切にされる方もいらっしゃいますので、ご要望があれば交換部材を同封してご返却します。
18.代金清算実際に修理に要した部品代、工賃を計算して、お振込いただいた金額以内の場合は差額をご返金いたします。一方、変更に伴って部材、加工、調整などが追加になった場合は差額をお支払いいただきます。
19.梱包出荷ラジオなどは専用サイズのダンボールを作ってありますので、破損に配慮して梱包します。送料は着払いとなります。
修理の重点
修理の重点 ラジオ、テレビ、テープレコーダー、ギターアンプなどの修理にあたり、すべてを満足することが望ましいのですが「修理をする際に重点をどこに置くか?」ということはお客様によって異なります。以下はラジオ、テープレコーダーを例に修理の区分を分析してみました。

1.機能修理ラジオでは「電源が入らない」「受信できない」「音が出ない」「電源コードが腐っている」「ダイヤルが回らない」など。
テープデッキでは「テープが回らない」「巻き戻し、早送りをしない」「録音、再生できない」「片チャンネルの出力が出ない」「メーターが動かない」「カウンターが動かない」など。
その機器が持っている機能が失われた症状の修理です。機能を回復することが目的ですから「使えるようにする」ための修理です。
2.性能修理ラジオでは「音が小さい」「一部の放送局が入らない」「感度が悪い」「ボリュームやスイッチがガリガリする」などなど。
テープデッキでは「音が波打つ」「音質が悪い」「ステレオのバランスが悪い」「再生音が小さい」「高音が出ない」など。
機器が本来持っている性能に近づけることが目的です。部品交換より、測定器を使った調整に時間かかりますので、工賃が高くなることが多い修理です。
3.意匠修理お店やお部屋のインテリアとして、見た目を重視する修理です。木製ケースをオールペイントする場合、割れ、くぼみ、虫食い痕などをパテで埋めて、一旦塗装をはがして、オリジナルに近い色合いで均一に再塗装をします。クリアを塗ってから、バフで表面に光沢を付けます。
ツマミは同じデザインにのもので揃えます。オリジナルツマミを揃えると相当高価になります。消えかけたダイヤル目盛の再生はほとんど不可能ですので、在庫があれば状態の良いものと交換します。黄ばんで曇ってしまった前面プラスチックは、洗剤につけて乾かし、曇り止め剤で透明度を上げる程度です。
 真鍮などの金具は錆落とし後、磨いて光沢を出します。厄介なのは錆びて地金の露出したメッキ金具ですが、錆を落として銀塗装する方法もあります。ブッシングなどのゴム材料は、ほとんど使えませんから、代替があれば可能な範囲で交換します
裏ブタが欠品または破損の場合は、ご要望があれば製作します。裏ブタの止め金具なども必要に応じて製作します。
 内部のホコリ落とし程度は基本的に行いますが、錆びたシャーシーを塗装する場合は、すべての部品をはずしてから、錆び落とし、塗装、部品取り付け、再調整を行いますので、かなり高価になります。。
4.復元修理よくある話ですが「まったく別の部品に付替えられている」「外箱と中身が違う」「塗装の色が違う」など。
美術品の復元と同じように、歴史を物語る外観は現状の痛みをある程度残し、できるだけオリジナル・パーツを探し出し、当時の資料と照合して修復します。
オリジナル・パーツが見つからない場合は、工作機械を駆使して、手作りで復元しなければなりません。オリジナルの真空管などは、入手できない場合もあります。とにかく一番お金のかかる修理となります。
修理金額の目安
修理金額の目安 修理に直接かかる費用としては部材と工賃に大別されます。部品の金額はおおよその目安で、需要と供給のバランスで常に変動しています。またその時の状況によって、新品(新古品)または中古品しか入手できないこともあります。

1.修理工賃修理に要した工賃は、時間単位で計算します。金額は1時間当たり1500円です。
2.真空管ラジオ用、アンプ用のMT管(ミニチュア管)が未使用品で1800〜4500円、中古品で400〜2500円、GT管、ST管(だるま管)が未使用品で3000〜5600円、中古品で800〜3500円です。中古品は真空管試験機でチェックしてから使用します。一般的に出力管は高めですが、ペアチューブは更に高価なものもあります。マジックアイは新品で4000〜8000円程度で、基本的に中古品は使用しません。
3.ソケット大量生産で使用されていたウエハータイプの新品はほとんどなく、真空管の熱でベークが変色し、安全上の問題からもモールド型のソケットをお勧めしています。モールド型真空管ソケットは新品で250〜900円程度です。ウェハー型のソケットはリベット止めになっている場合が多く、
4.バリコン真空管ラジオで使用するエアーバリコンには、並三、並四ラジオで使用する単連バリコンと超再生用のいわゆるマメコンがあり、スーパーラジオで使用する2連バリコンがあります。すでに国内メーカーは生産していないので、いずれも新古品は品薄で単連で1600〜2000円、マメコンはほとんど出ません。2連は2000〜3200円となります。バリコンの場合、フィンのショート、絶縁に使っているベークの劣化さえチェックすれば、中古品でも使用できます。中古品は単連1000円前後、マメコンは500〜1200円、2連は1000〜2000円程度です。バリコンの場合、振動防止に使われているゴムの劣化が激しく、ゴムは1式で250円程度かかります。
5.コイルアンテナコイル、OSCコイル、IFT、バーアンテナ、RFC、チョークコイル、高周波バイアス用コイルなどのリークや断線では、オリジナルを重視する場合は、一旦バラして巻きなおします。コイルの巻きなおしは500〜3000円です。ボビン型のコイルは形状が異なりますが新古品で500〜2500円、IFTで新古品800〜1200円、、RFCは新古品で100〜1200円などです。電源用チョークコイルは新品で1200〜13000円に、元穴に合わせた取付金具の製作費がかかります。
6.トランストランスの断線、リークは、中古品もありますが安全面から新品と交換することをお勧めします。新品のトランスはオリジナルと形状が異なり取付金具を必要としますが、電源トランス3500円〜、出力トランス3700円〜、ドライバートランス、マッチングトランスは2000円〜となります。オリジナルを大切にする場合は、一旦バラして巻きなおししますが、1個3000〜8000円かかります。
7.固定抵抗オリジナル重視のL型カーボン抵抗、巻き線抵抗は新品で150〜300円、大型巻き線抵抗は200〜600円、金属皮膜抵抗で50〜250円、セメント抵抗は100〜500円が目安となります。よほど特殊でない限り、中古品は危険ですから使用しません。
8.コンデンサオリジナル重視のペーパーコンデンサ、オイルコンデンサは新古品で300〜800円、更にメーカーまで一致させると400〜1800円となります。代替でフィルムコンデンサを使用すると50〜400円ですみます。マイカコンデンサ、チタンコンデンサは入手困難。代替でセラミックコンデンサ、スチロールコンデンサの新品で20〜250円となります。戦前の機器で使用されているブロック型オイルコンデンサとなると新古品で2000〜4000円となります。中古品はリークで真空管を壊してしまうこともありますので、特別な場合を除いて使用しません。
9.ケミコン真空管回路で使用するケミコン(電解コンデンサ)は高耐圧が要求されます。更に容量も大きすぎるとかえって他の部品を傷めることにもなり、適当な容量の選定が必要です。おもに複合型のブロックコンデンサと単一のチューブラ型、ラジアル型があります。オリジナル重視の場合、ブロック型の新古品で800〜2500円、チューブラ型新品で150〜600円です。代替の場合はラジアル型が100〜300円で安価です。外観を重視する場合はブロック型の中にラジアル型仕込むことも可能です。中古品は容量抜け、爆発の危険もありますので、ほとんど使用しません。
10.ボリュームボリュームのガリは最も多い故障です。接点復活剤でダマシだまし使うのが、最も安価な方法です。交換する場合、特殊な形状や数値のボリュームは入手がほとんど絶望的です。ラジオで一般的な500KΩAのS付き、シャフト長50mmの未使用品は2500〜4000円です。妖しげな中古品で500円前後で売っているものもありますが、当店では品質保証できないために使いません。ボリュームが外に露出することは、ほとんどないため、新品500〜800円のボリュームを使用し、シャフト改造400円、スイッチ機構追加600円という方法もあります。テープデッキで困るのが2連ボリュームです。程度の良い中古品を選んで付替えると800円前後ですみます。
11.スイッチボリュームについで接触不良の多いのがバンド切替スイッチです。ロータリースイッチは、オリジナルとは多少形状が異なりますが380〜2100円で新品が揃います。テープデッキやギターアンプで使われているプッシュスイッチは代替を探すのが困難ですので、分解して清掃する程度です。最悪の場合は形状の違うスイッチと交換しなければならないこともありますが、近い形状を探すと新品で1000〜3000円かかります。
12.ツマミ復元修理で困るひとつがオリジナルのツマミです。付いていたツマミが、オリジナルだと思っていたところ「本物は違う形状であった」など良くあることです。珍しい機器のオリジナルなツマミは、ほとんど入手不可能です。そうした場合、オリジナルに拘るのであれば、旋盤、フライス盤で引き出して製作すると1個1000〜3000円になります。同時代のツマミで揃っているものに交換する方法であれば1個300〜800円ですみます。
13.配線材料140〜400Vの高電圧が加わる真空管回路の内部配線は、被覆の劣化により危険な状態になっている場合を見かけます。5球スーパーの内部配線をオリジナルに近い線材やエンパイヤチューブで全面交換すると材料費だけで2000〜4000円となります。代替でビニール系電線KIVを使用した場合は600円程度です。電源コードは、袋丸打ち(黒布製)1.5m+丸型ACプラグ(黒)で550円、戦後のオリジナルに近い平行ビニール(茶)1.5m+平型ACプラグ(白)で470円です。袋打ちは、綿糸で端部処理しますので工賃がかかります。代替の一体モールド型(灰)で180円です。
15.ヘッド交換取外し品で探す。録音、再生、消去
16.ピンチローラキャプスタンの偏芯は、ほぼ絶望的。ティアック系が在庫豊富
17.駆動ベルトキャプスタンとカウンター用。ティアック系が在庫豊富
18.モーター取外し品のみ。在庫がなければ、出てくるまでお待ちいただく。
19.ソレノイド取外し品のみ。在庫がなければ、出てくるまでお待ちいただく。
20.VUメータ取外し品。ティアック系が在庫豊富
21.オールペイント外注の場合は一括見積。内訌の場合は、剥離剤、下地処理、オイルステイン、クリアラッカー、研磨剤などの消耗品
22.レタッチ木製塗装の場合。木製レザー張りの場合。プラスチック筐体の場合。
その他費用の目安
その他費用の目安 その他費用としては、測定器、工作機械、冶工具などの消耗費、特殊な冶工具の製作費、外注に部材を発注する際に発生する費用があります。こうした費用が発生する場合は、あらかじめお客様に了解いただいてから実施します。

1.測定機器消耗費通常の修理ではあまり使用しませんが、標準信号発生器、電界強度計、スイープジェネレータ、歪率計、ワウメーターなどを使用した場合は、時間単位で機器消耗費をお支払いいただきます。金額は1時間当たり100円〜300円程度です。
1.工作機械消耗費当店の工作機械で、旋盤、フライス盤、コンタマシン、ボール盤などで部品の製作、加工を行った場合、材料費以外に機械消耗費を時間単位でお支払いいただきます。消耗品費も含めて計算しますので、金額は1時間当たり150円〜500円程度です。
1.冶工具類消耗費トランス、コイルの巻線機、保護回路つきスライダックなどの冶工具を使用した場合、冶工具消耗費をお支払いいただきます。金額は1時間当たり100円〜300円程度です。
1.部品設計費外注に部品を製作依頼する場合、簡単なものは別にして、設計図面、仕様書などを作成することがあります。そうした場合、設計に要した時間を時間単位でお支払いいただきます。金額は1時間当たり1800円です。
1.工運搬費外注から運搬費用の請求を受けた場合、工運搬費として実費同額をお支払いいただきます。
品質保証について
品質保証について 修理品の品質保証については、以下の通り定めさせていただきます。基本的に保障期間を長くするためには、現状で動作している部品でも、経年変化を考えると交換せざるを得ません。特に見た目では判断しずらいコンデンサやトランス類はポイントとなります。こうした点で、ご予算と保障期間は比例するとお考えください。

1.意匠修理外装のレストアなどの意匠修理については、基本的に保証はありません。修理品の外装に瑕疵があった場合、到着後7日間以内に、ご連絡いただいてからご返送ください。当店に瑕疵があった場合は無償で修理します。但し、その際に発生する送料は、お客様の負担となります。
2.保証期間修理品については、正式見積の際に1〜12ヶ月間の保証期間を定めさせていただきます。保障期間によって部品交換の範囲も変わりますので、修理金額が変わります。
3.修理部位保障期間中に修理部位が故障した場合は、何度でも無償にて修理いたします。但し、輸送に要する費用は、お客様の負担となります。
4.修理部位以外保証期間中に修理部位以外の故障が発生した場合は、技術料無料ですが、交換部品代と輸送に要する費用は、お客様の負担となります。
賠償責任について
賠償責任について お客様の修理機器が、破損、盗難、紛失などのことで失われた場合、修理機器が原因で起こった感電事故、負傷、火災などの補償については、以下の通り定めさせていただきます。時代を経過したものが多いため、くれぐれもご了解を頂いた上で修理依頼をお願いします

1.輸送中の事故輸送業者の補償を適用いただきます。当店は一切の補償義務を負いません。
2.当店管理中の事故当店でお預かりしているお客様の修理品が盗難、紛失、破損などによって失われた場合、誠意を持て対応します。同様製品を調達することが難しい場合、相当の商品代金を持って弁償させていただきます。但し、天変地異による損害には補償できません。
3.修理後の事故災害出荷前に万全のチェックは行いますが、年代物ですから、お客様の自己責任でご使用いただきます。修理品に起因して発生した事故、災害、障害、損害などについては、当店では一切の賠償の責務を負いません。

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